注意欠陥多動性障害(ADHD)の薬物治療

ADHDのお子さんの場合もまずは環境調整を考えることが優先されますが、薬物治療が有効な場合もあります。
中核症状である不注意、多動性、衝動性に対しては、現在、メチルフェニデート塩酸塩、アトモキセチン塩酸塩、グアンファシン、リスデキサンフェタミン塩酸塩の4種類の薬剤があり、症状や副作用、内服するタイミングなどを考慮して選択します。

ただし、内服によって症状がすっかり消えるわけではなく、対処療法であると理解しておく必要があります。
あくまで症状を抑え、生活しやすくするためのサポーターという位置付けで考えるのが良いでしょう。

副作用については頭痛や食欲低下などがあり、飲み始めてから不調を感じることがあれば主治医によく相談してください。
お子さんによっては薬を飲むこと自体が負担となることもあり、内服を継続するかどうか、本人の希望も聞きながら適宜慎重に評価します。