治療ってなにをするの?

病院での治療、というと、お薬での治療をイメージする方が多いのではないでしょうか。
児童精神科ではお薬を使うこともありますが、それだけではありません。
子どものこころの問題は、子どもを取り巻く“環境”と切り離して考えることができないのです。

“環境”って何でしょうか。

広辞苑を引いてみると、<人間または生物を取り巻く、まわりの状況。そのものと何らかの関係を持ち、影響を与えるものとして見た外界。>とあります。
つまり、家や学校などの場所も、家族や友達というまわりの人たちも、本人に関わるすべてのものが“環境”ということになります。
まずは、“環境”の何が本人によくない影響を与えてしまっているのか、変えられることがないかどうかを考えます。

お薬を使わなくても、“環境”を変えることでよい方向に動き出すことも多いので、児童精神科では、まずはどんなふうに“環境”を整えるか(それを、「環境調整」と呼びます)を、一緒に考えていきます。
それだけではうまくいかない時や、必要な場合はお薬での治療を考えます。